おもちゃラボ

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文章の書き方

本を一冊出してしまった後に読む本じゃないでしょう・・・という気もしますが(笑)買って読んでいなかったので、今更ながら読んでみました。

わかりやすい文章の例として福沢諭吉の福翁自伝が引用されているのですが、このお話が物凄く面白い。

汽車にゆられながら『福翁自伝』を読み、読んでいるうちにそれが明治時代の書であることを忘れました。前の席に座っているおじいさんが、ゴットンゴットンという音に合わせて昔話を語っってくれているのを聞いているような、くつろいだ、快い調子がありました。

福沢諭吉の文章が分かりやすいのには、次のような理由があるようです。

  • 身の丈にあった言葉を使っている
  • 書かれたことが絵になって思い浮かべられる
  • 比喩がうまい

ただ、良い文章を書くためにはこれらのテクニックよりも「相手になんとしても伝えたいという情熱」が一番大切です、と書かれていました。

ブログでも「毎週3記事書くんだー」と気張ると、伝えることよりも書くことが目的になってしまうという罠にはまりますね。そうすると、だいたい面白くない記事になり、しかも自分も書いていて楽しくないという一石二鳥の逆、二兎追うものは一兎も得ず(?)になってしまいます。

色々と身につまされる話もあり、別に本を書く予定なんてないよという方でも、読み物としてとても面白かったので、ぜひどうぞ!

最後に印象に残った文を引用しておきます。

山肌に染み込んだ水がやがて、泉となってあふれでてくるように、好奇心によって心に染み込んだ水はやがて、あふれでてきます。
(中略)
あふれる泉を人に飲んでもらうために、文章という器をつくります。