いよいよBlender2.8のベータ版が2018年の11月30日にリリースされました。Blender2.7xと比べると、UIとショートカットに大幅な変更が入っています。
最初は慣れないかもしれませんが、意味不明なショートカットが見直されるなど、非常にとっつきやすい形に進化しています。
ここでは2.7xと比べて2.8で変更になった点とその違いをまとめておきたいと思います。
- 頂点選択は左クリックがデフォルトに
- 全解除できません!
- 日本語化とテンキー
- Cycle RendererからEEVEEに
- Wキーでのメニューはどこ?
- マニピュレータはどこ?
- レイヤーがなくなった☆
- 法線の表示はどこ?
- スムースシェーディングボタンが無い!
- 下絵の設定はどこ?
- 投げ縄選択ができません
- 法線の反転がどこにもないぞ
- ワイヤーフレームとソリッドの切り替え
- 円柱や球を追加するときの初期設定は?
- 原点が設定できません!!
- クリックで頂点を追加したい
- テクスチャを貼る
- まとめ
頂点選択は左クリックがデフォルトに
Blender2.7xでは右クリックで頂点を選択していました。Blender2.8からは、デフォルトで左クリックで頂点を選択するようになっています。
全解除できません!
Blender2.7xでは全ての頂点を選択する場合はAキー、解除する場合はもう一度Aキーを押しました。Blender2.8からはAキーで全選択は変わっていませんが、全解除の方法が変更になりました。
次のショートカットが使えるようです
- Alt+Aキー
- Aキーのダブルクリック(これ便利)
- 何もないところを左クリック
日本語化とテンキー
日本語化はメニューバーのEdit→PreferencesからSystem→Generalをクリック。Translate UIにチェックを入れて、Languageを日本語に変更。TooltipsとInterfaceを選択します。
テンキーはユーザ設定の入力の「テンキーを模倣」にチェックを入れます。
Cycle RendererからEEVEEに
標準のRendererがCycle RendererからEEVEEに変更されました。これによりリアルタイムで非常に綺麗なレンダリング結果が得られます。
レンダリング結果を簡単に見るには、画面右上のLookDevまたはRender Previewボタンをクリックします。LookDevでは用意されている数種類の環境マッピングを簡単に切り替えて見れるので、結構便利です。
ちゃんとレンダリングするには画面上部のメニューから「レンダー」→「画像をレンダリング」を選択します。
Wキーでのメニューはどこ?
Blender2.7xではメッシュの細分化などのメニューはWキーで行っていました。Blender2.8からは右クリックでメニューが表示されます。左クリックを頂点・メッシュ選択に割り当てた恩恵(または弊害)ですね。
マニピュレータはどこ?
頂点を選択したときに表示されていた赤青緑の矢印。Blender2.8からは簡単には表示されなくなっています(笑)頂点を選択した状態で「Shift+Space」を押して出て来るメニューから「移動」を選びます(または左のツールバーから移動ボタンをクリック)
※これでも出ない場合はスペースキーを押すと表示されます。
レイヤーがなくなった☆
Blender2.7の頃はレイヤーと呼ばれる小さなボックスで、オブジェクトのグループを管理していました。これは・・・あかん。。
このレイヤーが廃止されて、コレクションと呼ばれるフォルダ単位での管理に変更されました。これにより、コレクションに名前をつけたり、階層構造をもたせたりと、今風のファイル管理が出来るようになっています。
法線の表示はどこ?
Blender2.7xまで、法線情報の表示切り替えボタンはツールボックスにありましたが、Blender2.8からは移動になりました。
画面上のOverlaysのドロップダウンリストをクリックして、Normalsを選択します。
法線表示のほか、画面グリッドや、クリース、シームなどの表示もこちらから設定できます。
スムースシェーディングボタンが無い!
Blender2.7xではツールバーにあった、SmoothシェーディングとFlatシェーディングを切り替えるボタン。これは右クリックで表示されるメニューに移動しています。
下絵の設定はどこ?
これまではツールボックスの中にあった下絵の設定がなくなりました。
Blender2.8からは「Shift+A」で表示されるオブジェクトの追加ウインドウから「画像」→「Reference」を選んで下絵を追加します。
下絵の透過度や場所を変更するには、画面右のオブジェクトタブから「透明度」「XYオフセット」の項目を調節して下さい。
投げ縄選択ができません
Blender2.7xまではCtrl+左クリックのドラッグで、投げ縄方式で頂点を選択できました。Blender2.8からは、Ctrl+右クリックで投げ縄の頂点選択ができるように変更になっています。頂点の選択が右クリックから左クリックになったのに、なぜ、投げ縄だけ逆に・・・!?
法線の反転がどこにもないぞ
Blender2.7まではWメニューから法線の反転ができましたが、Blender2.8になってどこにも見当たらない・・・。と思ったら、今の所ショートカットキー(Shift+N)からアクセスできるようです。
ワイヤーフレームとソリッドの切り替え
こちらも2.7までは「Zキー」で切り替えられましたが、2.8からは「Shift+Z」で切り替えるように変更になっています(正確には直前のレンダリングモードと、現在のレンダリングモードの切り替えです・・)
円柱や球を追加するときの初期設定は?
Blender 2.7までは基本形状オブジェクトを追加するタイミングで、分割数とか、高さとか、半径をツールシェルフで設定できました。Blender 2.8からは、円柱や球などを追加(Shift+A)したタイミングで、画面左下に設定画面が(小さく!)表示されます。クリックすると各種項目が設定できます。
原点が設定できません!!
Blender2.7xではオブジェクトの原点(ピボット)を指定したい時は、ツールシェルフの「原点を3Dカーソルに移動(Ctrl+Alt+Shift+C)」を使っていました。Blender2.8では「原点を3Dカーソルに移動」のショートカットが廃止され、メニューも「オブジェクトタブ」に移動になりました。Blender2.8での原点(ピボットポイント)の設定方法は次のとおりです。
- エディットモードで原点にしたい頂点を指定する
- Shift+Sのメニューから「カーソル→選択物」を選ぶ
- オブジェクトモードに戻る
- 画面左上のオブジェクト→Set Origin→原点を3Dカーソルに移動を選択
クリックで頂点を追加したい
Blender2.8でモデルの選択が右クリックから左クリックに変わったことで、頂点追加の方法も変更になっています。Editモードで何も選択していない状態で、Ctrl+右クリックで頂点を追加できます。
テクスチャを貼る
Blender2.8でテクスチャを貼るのに必要な手順はこちらの記事にまとめています。
nn-hokuson.hatenablog.com
まとめ
この他にも、Blender2.8ではたくさん変更点があるので、随時追加していこうと思います。
まだまだBlender2.8の操作には慣れていませんが、いまからBlenderをはじめようという人にとっては、とっつきやすくなった印象です!