Unityには様々な形の木を作ることができるツールが付属しています(知りませんでした)。ただ、このツール、設定しなくてはいけないパラメータがめちゃくちゃ多いので、1本の木を作るまでが大変です。そこで、ここではUnity2019を使って、最小限のパラメータだけで木を作る方法を説明します。
Unityを使って木を作る流れは次のとおりです。
木を作成する
ヒエラルキーウインドウでCreate→3D→Treeを選択してください。シーンウインドウに一本の木が表示されます。これが、これから作っていく木の幹になります。
幹の設定
作成した木の幹の設定を行います。設定と言っても幹で必要になるパラメータは次の2つぐらいです。
- Length
- Crinkness
Lengthは木の幹の長さ(そのままですね・・)です。また、Crinknessは木のねじれ具合を表します。盆栽の松みたいにくねくねした木を作りたいときにはこのパラメータを調節してください。
これらのパラメータを操作するために、シーンウインドウで木のモデルを選択した状態でインスペクタを見てください。インスペクタのTreeパネルに表示された木の幹の画像をクリックすると、幹のパラメータが表示されます。表示されたパラメータのうちLengthとCrinknessを調整します。
いい感じの幹ができたら、次は枝の設定をしていきましょう。
枝の設定
次に幹から枝を生やします。Treeパネルの幹を選択した状態で、パネル右下のAdd Brunch Groupボタンをクリックしてください。一本だけ木から枝が生えると思います。
この枝の調整には次の3つのパラメータを使います。
- Freqency
- Grown Angle
- Length
Frequencyは親の木(ここでは幹)から何本の枝を生やすかを指定します。GrownAngleは枝が成長する向きを決めます。Lengthではスライダを使って長さのばらつきを決めます。ここではFrequencyに「5」、Grown Angleに「0.93」を設定しました。
いま生やした枝から更に枝を生やします。そのためTreeパネルの一番上の木のパネルを選択して、先程と同様にパネル右下のAdd Brunch Groupボタンをクリックしてください。今回は先程よりも枝の本数を増やしたいのでFreqencyを「15」、Grown Angleを「0.53」に設定しています。
また、木の枝の形状を上向けに反らせるために「Seek Sun」のパラメータを大きくしています。この値を大きくすることで枝が太陽の方向を向くように変形します。
葉の設定
木に葉っぱを付ける
最後に木に葉っぱを生やしましょう。葉っぱも先程と同様にTreeパネルから設定できます。Treeパネルの一番上の木のパネルを選択した状態で、Treeパネル右下のAdd Leaf Groupボタンをクリックしてください。
葉っぱの設定に必要なパラメータは次のようになります。
- Frequency
- Distribution
Frequencyは葉っぱの枚数を表すので、値を大きくすればそれだけ葉っぱの数が増えます。ここでは「10」に設定しました。
また、ここでは操作していませんが、Distributionは葉っぱの付き方(葉っぱのばらつき方)を変えるパラメータです。Random、Alternate、Opposite、Whorledが選択でき、それぞれの意味は次のようになります。それぞれどのように見え方が変わるか試してみてください。
パラメータ | 意味 |
---|---|
Random | ランダムに生成 |
Alternate | 交互に生成 |
Opposite | 対になるように生成 |
Whorled | 螺旋状に生成 |
葉のマテリアルの作成
今のままでは葉っぱが平面モデルのままなので、ここにマテリアルを割り当てます。そのマテリアルを作りましょう。
プロジェクトウィンドウで右クリックして、Crate→Materialを選択してください。Unityには葉っぱ用のシェーダがすでに用意されているので、それを利用します。作成したマテリアルを選択して、インスペクタからNature/Tree Creator Leaves Fastを選択してください。また、葉っぱのテクスチャは次のものを使いました。
マテリアルのシェーダを変更した上で、マテリアルのテクスチャ欄には上記の葉っぱのテクスチャを設定してください
いま作成したマテリアルを、葉っぱのモデルに反映しましょう。シーンウインドウで木を選択した状態で、インスペクタのTreeパネルから葉っぱのパネルを選択してください。
葉っぱの設定画面が表示されるので、GeometryのMaterialの欄に作成したマテリアルをドラッグ&ドロップしてください。
木の幹にも茶色のマテリアルを作成して適応すれば完成です。
まとめ
ここではUnityを使って木のモデルを作る方法を紹介しました。一見、設定しなくてはいけないパラメータが多いので大変そうですが、実際には数個のパラメータを調整するだけでそれっぽい木を作ることができました。