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おもちゃラボ

Unityで遊びを作っていきます

子どものUXデザイン

子どものUXデザイン ―遊びと学びのデジタルエクスペリエンス

どんな本?

子供向けのアプリケーションやゲームを作る場合、どのようなところに注意しながらデザインすればよいのかを解説してくれている本です。子どもと言っても「幼稚園」「小学生」のような大きなくくりではなくて、心理学者として有名なジャン・ピアジェ博士が提案したモデルに沿うような形で、もう少し細かく年齢別の特徴を説明してくれています。

ピアジェの認知発達理論

ピアジェは子どもの発達段階を次の4つに分類しました。これが、アインシュタイン「単純すぎて天才にしか思いつけなかった」と言わしめた理論です。

  • 感覚運動段階(0歳〜2歳)
  • 前操作段階(2歳〜6歳)
  • 具体的操作段階(7歳〜11歳)
  • 形式的操作段階(12歳〜)

感覚運動段階

生まれたばかりの赤ちゃんは、環境のすべてが自身とつながっているように感じています。周囲のモノを動かすことで、徐々に自分と周囲の環境が分離していることを学びます。また、この段階でモノの永続性(つまり、見えなくなっても存在し続けること)を学びます。

前操作段階

この年代の子どもは他者の立場で物事を見ることができません(自己中心性)。これを示す面白い実験があります。山の模型を置いたテーブルに子どもをつかせて、テーブルの反対側に人形を置きます。その上で子どもに人形の目から山がどんなふうに見えるかを書かせたところ、参加した子どもは全員、自分の目から見た山の眺めを書いたそうです。
 また、この年代では抽象的に考えることが出来ず、視覚的に捉えられる情報しか理解できません。こちらも面白い実験があって、子どもの目の前で2つの同じ形の容器に同量の水を入れます。それから、片方の容器の中身を背の高い細長い容器に移します。ここでどちらの容器のほうが水が多いか尋ねると、こどもは背の高い容器の方を選択しました。

具体的操作段階

具体的操作段階では、具体的なアイデアや自称について論理的に考えられるようになりますが、抽象的な概念や仮説を理解するのは困難です。一方で、この段階では帰納法を使えるようになるため、特定の状況から、更に一般的な状況を推測できるようになります。逆にこの年齢では演繹的に考えることはできません。

形式的操作段階

この年齢はもう大人と同じような思考をします。抽象的思考と演繹的推理を通じて新しい知識を獲得するようになります。この本では、これらの4つの発達段階をさらに細かく2歳ごとに分割して、その特徴とUIをデザインするときの注意点を書いています。

2歳〜4歳

一度に一つの特徴しか理解できないため、注意をひこうとするアイテムが多いと子どもは困惑します。また、1つのアイテムに一つの機能しか関連付けることができないため、マウスのロールオーバーエフェクトがあると、子どもはそれがアイテムの目的と勘違いしてクリックしません。うまくデザインされたアプリケーションの例として「caillou」と「Smack That Gugl」「sago mini soundbox」が紹介されています。

Smack That Gugl

Smack That Gugl

  • Tayasui
  • ゲーム
  • ¥120
音楽ボックス

音楽ボックス

  • Sago Sago
  • 教育
  • ¥360

4歳〜6歳

幼児向けのゲームではものたりませんが、文字はあまり読めないため、小学生向けのアプリは楽しむことが出来ません。また、興味が長続きしないため、画面内の要素を限定し、わかりやすい単位に分割します。チャレンジに成功した時にはフィードバックを与えて継続のモチベーションを上げてあげましょう。また、この年代は自由な想像力があるため、オープンな探索と自由な創作ができること、自分の作ったものが保存できることが大切です。

Dinosaur Chess: Learn to Play!

Dinosaur Chess: Learn to Play!

  • Universis Technology
  • 教育
  • ¥600

6歳〜8歳

今行っていることを、次に進む前に習得したがるため、進歩・レベルアップ・達成のコンセプトを組み込むことが大切です。この年代は自分では外の世界をコントロールしきれないと感じ始めるため、ルールを守ることに非常に熱心です。また、永続性の概念を理解し大切にするので、ゲームではセーブという概念が大切になります。

Poptropica

Poptropica

  • Family Education Network
  • 教育
  • 無料
Webkinz

Webkinz

  • GANZ
  • ゲーム
  • 無料

このように、「子どものUXデザイン」では、子ども向けのアプリを開発する場合に気をつけるべき項目を2歳ごとに分割してで詳しく書いてあります。子ども用のアプリやゲームを作るときには、ものすごく参考になるので、ぜひ読んでみてくださいね!

子どものUXデザイン ―遊びと学びのデジタルエクスペリエンス

子どものUXデザイン ―遊びと学びのデジタルエクスペリエンス